Gold

フォーブス誌のビリオネアリストにも登場しているスプロット・アセット・マネージメント(Sprott Asset Management)という資産運用会社を経営するエリック・スプロット氏は、今は、金へ投資する絶好の機会だと主張しています。

その理由としては、米国証券取引委員会に相当するドイツのBaFinが、貴金属の市場は、LIBOR以上に不正操作されていると主張したためです。

LIBORの不正操作は、60億ドル(約6,000億円)以上の賠償金の対象となっているため、それ以上というとかなり大規模な話になります。

具体的な経緯は、次の通りです:

●2013年11月27日にBaFinは、貴金属価格の不正操作についてロンドン・ブリオン市場協会(LBMA)へ問い合わせたことを発表。

●2013年12月中旬にBaFinは、ドイツ銀行より関連資料の差押えを実行。

●2014年1月17日にBaFinは、LIBOR以上に不正操作の対象となっていると発表。同日、ドイツ銀行もLBMAの金と銀の価格操作から撤退する旨を発表。


スプロット氏は、このような価格操作が行われたのは、金融機関で働くトレーダーが、ボーナスを増やしたかったためだろう、と推測しています。

というのも外資系の金融機関では、6月末と12月末に支給されるボーナスというのは、金額も大きいので、大きなインセンティブとなっており、不正の誘惑にもなるためです。

そして、金や銀の価格を見てみると案の定、6月・12月に価格が下落しているのでつじつまが合う、とのことです。

Gold Manipulation

また、実際の金の価格の下落とは対照的に需要と供給のバランスを見てみると需要が供給を大きく上回っていることがわかると主張しています。

年間の新規実物供給量2,307トンでは、実物への年間需要4,548トンに満たないので、需要に供給が追いついていないことになっており、今後、金の価格は、不正操作を脱皮し、上昇せざるを得ないとしています。

Gold Manipulation 2

そして、今後の金の価格は、2000年からのトレンドの延長戦上で考えると、妥当な価格は、現時点で2,100ドル、2014年度末には、2,400ドルが妥当だと主張しています。

現時点での実際の取引額は、1,330ドルなので、十分な利益が見込めるというわけです。

Gold Price

スプロット氏が主張する前半の金の価格の不正操作は、そもそも立証が難しいテーマ(仮に事実であったとしても不正操作を法的に立証するのは困難)であるため判断が難しいところです。

しかし、中国やインドでの金の実物への需要が根強いのは、事実なので、それに対して年間供給量が追いついていないという後半の部分には、共感できます。

ただし、スプロット氏は、資産運用会社の経営者なので、ポジショントークとして聞いておいた方が良さそうです。