マーク・ファーバー

マーク・ファーバーは、スイス出身の元投資銀行家で現在は、経済評論家として欧米メディアで活躍しています。ブルームバーグやCNBCで見た人もいるかもしれません。

チュリッヒ大学で若干24歳にして博士号を取得したり、有名なドレクセル・バーナム・ランバートの香港支社での代表経験もある等華やかな経歴で意見や言い回しも面白いので、今でもファーバー氏の意見を参考にしている欧米金融機関関係者は結構いるようです。

ファーバー氏は、Gloom & Doom Reportという月間ニュースレターも発行しており、基本的に常に既存の金融緩和を軸とした世界経済には、悲観的に見ているようです。

以下、再度、経済危機が起きた場合、どのように資産を守っていけばいいのかといった事に関してファーバー氏が返答した部分のメモです。

動画インタビューの前半は教育や人材に関する話ですが、後半で経済危機発生時の自己資産保全について語っています。

(以下、メモ 5:09〜)

・株価崩壊や経済危機時には、現金を持っておくのが良いというのが従来の定説だった。しかし、現金といってもどういう形で保持するのかという問題がある。キプロス銀行の例を見ても銀行預金は、100%安全とは言えなくなってきた。もちろんどの国の話なのか、その国の金融機関の質が関係してくる話ではある。ただ、経済危機が起きた場合、金融機関全般が影響を受けるのは、間違いない。そう考えると現金が最も安全な投資というわけではない。

・では、外貨が安全なのかと言えば、例えば、米国ドルだけを持っていた場合、次の3ヶ月間や3年間くらいは強いままかもしれないが、将来的に米ドルが非常に弱くなる可能性が高い。ただ、「弱くなる」といってもどの通貨に対して弱くなるのかという事で、例えば、紙幣を刷っているユーロはそれ以上に弱くなる可能性すらある。米国ドルに関わらず、他の主要紙幣も紙幣を増やしている以上、弱くなる可能性がある。

・なので、金(ゴールド)に一部資金を割り当てるという方法がある。

・また、不動産に一部資金を割り当てるのは、良い。1900年代にドイツに住んでいて当時、自分の資産を100%現金で持っていた場合、2013年現在までに3回失っていることに。第一世界大戦、その後ハイパーインフレ、第二次世界大戦。なので、現金は望ましい選択ではない。

ドイツのハイパーインフレ時の様子を刻んだメダル「1923年11月1日、パン453.6gは、30億マルク、肉453.6gは、360億マルク、ビール1杯は、40億マルクだった。」

ドイツのハイパーインフレ時の様子を刻んだメダル「1923年11月1日、パン453.6gは、30億マルク、肉453.6gは、360億マルク、ビール1杯は、40億マルクだった。」

国債も同じく3回ゼロになっている。

株式で1900年頃にドイツを代表する企業を持っていた場合、今でも存在している会社が多いので、最も良い運用方法でなかったかもしれないが、少なくとも富を保持できた。

・不動産に関しては、どの国で持っていたのかによる。東ドイツや東ヨーロッパで不動産を持っていた場合、第二次世界大戦後にすべてを失っている。

しかし、西ドイツに不動産を持っていた場合は、問題なく、富を保持できた。「不動産は、絶対に安全」という人がいて、背景はわかるが、分散投資をしていくのが大切。

・1970年代に働き始めた時、ポラロイドとコダックは、長期保有に適した「絶対安全銘柄」と言われていたが、現在は、倒産してしまっている(正確には、米国連邦法倒産法第11章申請)。不動産も同じで政治的理由から失う可能性があるという事は忘れてはいけない。

(以上、メモ)


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