Social Progress

出典:Socialprogressimperative.org

社会の成長を促すには、社会の成長度合いを数字で見る必要がある、という考えのもと、2012年に設立されたアメリカの非営利団体、ザ・ソーシャル・プログレス・インペラティブが、世界中の国々の成長度合いを測れる「ソーシャル・プログレス・インデックス(SPI)2014」を発表しました。

同団体の考えとしては、我々が、20世紀を通じて重視してきた「経済発展」という指標は、何百万人の人の生活を豊かにしてきたものの、経済発展のみを社会全体の指標として用いるのは、不十分だとしています。

経済発展を計測するための「一人当たりGDP」以外にも基本的な人間的欲求や人生の質等も考慮した、より包括的な社会の成熟度を測っていくことが、必要だ、としています。

そのことが、結果的に経済的発展や社会環境面でのパフォーマンス増加をもたらし、さらなる経済的発展につながる、とのことです。

同団体は、「ソーシャル・プログレス」という言葉を次のように定義しています。

「ある社会が、その国民の基本的人間的欲求に応じることができること、その国民やコミュニティーが、自らの人生の質を高め、持続していくための基盤を提供できること、また、すべての個人が、自らの最大限の可能性を追求することができる環境を準備できること。」

ザ・ソーシャル・プログレス・インデックス(SPI)は、そんな背景から生み出された世界各国の社会環境的な状況を測定するためのフレームワークです。

2014年度の最新のSPIによれば、日本のソーシャル・プログレス度合いは、世界132カ国中14位だそうです。

Social Progress Index

出典:Socialprogressimperative.org

SPIは、「基本的な人間的欲求」「人生の質を追求する基盤」「自らの可能性を追求できる機会」という3つの項目の点数の平均点から割り出されています。

日本の総合順位は、14位ですが、「基本的な人間的欲求」という1つの項目だけを見てみると94.72点(100点中)で世界第3位となっています。

「基本的な人間的欲求」は、「栄養や基本的医療」「水と衛生」「住環境」「安全性」という4つの項目から成り立っており、ここで世界第3位に入っているということは、日本が、世界で3番目に安心して暮らせる国だということを物語っています。

別途、総合指標の方に戻ると、上位3カ国には、ニュージーランド、スイス、アイスランドという人口が比較的少ない国々が、ランクインしています。

次に4位〜10位には、北ヨーロッパの国々(オランダ、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、デンマーク)の他、カナダやオーストラリアが入っており、上位3カ国も含め、「第一階層」と分類されています。

そして、次の13カ国から構成される「第二階層」に日本をはじめとしてドイツ、イギリス、アメリカ、フランス等、G7の国々が多数ランクインしています。

総合指標でG7の中で日本を先行しているのは、ドイツとイギリスしかなく、良い結果だったと言えます(香港、シンガポール、中国等は、ランキングに含まれていません)。

確かに我々は、いままで経済的指標を重視してきましたが、快適な生活を営むには困らない程の経済発展を遂げた国々も増えてきた今、経済指標とは別のSPIのような指標も採用できれば、よりバランスの取れた舵取りが可能となるかもしれません。

既に民間企業では、「売上高」や「純利益」といった経済的指標とは別の「従業員満足度」といった点にも注力している企業が、増えてきていますが、国家レベルでも同じように単一的な経済指標からの脱却が起きつつあると言えます。

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