IMF

2013年10月13日にIMFが世界の経済・財政に関するレポート「Fiscal Monitor」を発行しました。

IMFとしては、各国政府の財政状況の厳しさを指摘する事で増税を促していきたいようです。

分析の一貫として日本の政府債務も含まれていますが、2013年4月時の見通しと比べるとグロスの政府債務もネットの政府債務も低下しており、IMFの見通し以上に現実が推移しているという事がわかります。

アベノミックスは、IMFの期待値以上で推移していると言えるのかもしれません。

■IMFによる日本政府のグロス債務対GDPの見通し

2008年 191.8%

2009年 210.2%

2010年 216.0%

2011年 230.3%

2012年 238.0%

2013年 243.5%(2013年4月時の見通しよりも△1.8%)

2014年 242.3%(2013年4月時の見通しよりも△2.3%)

■IMFによる日本政府のネット債務対GDPの見通し

2008年 95.3%

2009年 106.2%

2010年 113.1%

2011年 127.4%

2012年 133.5%

2013年 139.9%(2013年4月時の見通しよりも△3.5%)

2014年 141.8%(2013年4月時の見通しよりも△4.9%)


しかし、日本が置かれている状況が、厳しいのも事実であり、ネット総債務では、日本は、ギリシャ(GDPの172.6%)の次に悪い状態となっています。

また、ギリシャと合わせてヨーロッパで問題児となっているポルトガル(117.5%)よりもネット政府債務では、厳しい状態に置かれています。

今後のIMFの見通しでは、ギリシャもポルトガルも今後は、ネット債務比率を改善していくというプランになっていますが、日本のみネット政府債務は、微増していくというシナリオが描かれています。

2013年 ギリシャ(172.6%) ポルトガル(117.5%) 日本(139.9%)

2014年 ギリシャ(172.6%) ポルトガル(119.3%) 日本(141.8%)

2015年 ギリシャ(165.5%) ポルトガル(118.4%) 日本(144.0%)

2016年 ギリシャ(158.2%) ポルトガル(116.0%) 日本(145.9%)

2017年 ギリシャ(148.2%) ポルトガル(113.4%) 日本(147.2%)

2018年 ギリシャ(139.9%) ポルトガル(110.8%) 日本(147.8%)

これは、あくまでも「計画」なので、実際は、IMFの見通し通りにならないやや楽観的な計画である可能性が高いと言えるかもしれません。

そんな中でも「ギリシャやポルトガルは、ネット債務削減に成功し、日本は削減に成功する可能性は低い」という風にIMFが見ている事が数字から読み取れ、日本は、ギリシャやポルトガルよりもネット債務削減能力において「下」と現時点では、評価されているという事になります。

厳しい評価となりますが、これが、世界的に一定の影響力のあるIMFが現時点で下している判断だと言えます。


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