アベノミクス

世界最大級の金融機関であるBNPの予想では、アベノミクスが、成功する可能性は、わずか10%という事を取り上げましたが、BNPがどのようなシナリオが最も起こりうる高確率シナリオと見ているのかを紹介したいと思います。

BNPによれば、現在行われている日銀による買い上げが継続していけば、2015年には、日本経済は、2%のインフレを実現し、2015年半ばには、デフレの終わりが見えてくるとしています。

しかし、その時に表面化するのは、「長期金利の問題」です。現在、実質金利が、1%であるため2%のインフレ発生後は、長期金利は、最低3%、リスクプレミアを考慮すると4-5%にはなる可能性があるとしています。


しかし、既にGDPの200%に達している政府債務に金利上昇が起きた場合、財政が破綻する可能性が劇的に高まるためデフレの打ち勝った後の課題は、いかに長期金利を低く抑え財政危機を回避するのかという風になっていくという見通しを立てています。

つまり、デフレを克服した後も日銀は、ゼロ金利政策を維持し、国債の積極的な買入を続けなければならないという事です。

そして、長期金利を低く抑える手段として政府は、長期金利の上限設定を政策的に設ける可能性があると指摘しています。

具体的には、長期金利が2%を超えるような事があれば、日銀は金利の上限を設定する可能性があるという見通しを立てています。というのは、長期金利が3%を超えるような事があれば、大パニックが想定されるからです。

しかし、インフレで実質的な金利が上がっている中、政策的に長期金利に上限を設定するという事は、マイナス金利を誘導するという事になり、預金者にインフレ税を課す事で政府債務を減らすという選択になるという事になります。

BNPの見通しでは、長期金利が2%でロックアップされた場合、インフレ率は、4%となり、マイナス金利は、2%となるとのことです。

これで日本の政府債務は、圧縮される事になりますが、その負荷は、預金者に行く事になります。

また、こうした一連の措置は、問題解決に向けての大きなグランドデザインの中で意図的に実施されるというよりは、長期金利の上昇に対応する中で必要に迫られてそう判断せざるを得なくなると見ているようです。

これが、BNPが40%の確率で起きうるとしているアベノミクスのシナリオ予想ですが、ポイントは、負荷がどこにいくのかという事ですが、答えは、「国民の預金」という事になりそうです。


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