ソニー本社

2013年10月31日にソニーの第二四半期の決算が発表されました。

2013年2Q売上高 1兆7,755億円 営業利益148億円 純利益−193億円(1ドル98.9円)

2012年2Q売上高 1兆6,047億円 営業利益303億円 純利益-155億円(1ドル78.6円)

となり、「売上高は昨対比で伸びたけれども純利益のマイナス幅も増えた」という実績値となりました。

また、「売上高が昨対比で伸びた」というのは、アベノミクスによる円安効果が大きく、1年間でドルは、78.6円から98.9円まで約25.6%も安くなっていますが、売上高の方は、10.6%しか上昇していません。

ソニーは、海外比率が7割とも言われるグローバル企業ですが、円安の恩恵を上回るスピードで販売台数の低迷が表面化してきており、企業力が低下してきていると言えます。


他に懸念点としては、2013年8月に発表したばかりの2013年通期の見通しが、今回の第二四半期決算で下方修正となっている点です。

2013年8月時 2013年通期見通し 売上高7兆9,000億円 純利益500億円

2013年10月時 2013年通期見通し 売上高7兆7,000億円 純利益300億円

8月に発表したばかりの今期の見通しを10月には、売上高で2,000億円分を下方修正した事になります。

理由としては、エレクトロニクス製品の年間販売台数見通しを下方修正したことなどによる」としています。

この3ヶ月間で為替は、大きく動いていないので、発表の通り販売不振が最大の要因だと考えられます。

3ヶ月前にそれなりの精度を持って立てた年間計画をすぐに修正に迫られているという事からは、現経営陣が想定している以上のペースで事業が下降していると考えられます。

ソニーの業績回復の見通しは、決して明るいとは言えない状況です。

修正後に通期で目指す2013年の業績は、2009年時の業績水準だと言えますが、

2009年通期実績値  売上高7兆7,300億円 純利益-989億円

2013年通期見通し  売上高7兆7,000億円 純利益300億円

この間、財務状態は、悪化しています。

2009年には、総資産12.014兆円に対して株主資本2.965兆円で自己資本比率は、24.68%だったのが、2013年3月決算時には、総資産14.206兆円に対して株主資本2.198兆円となっており、わずか4年間の間で自己資本比率は、15.5%へ低下しています。

アベノミクスによる円安効果での業績回復が期待されていましたが、為替の問題以上に深刻な問題として販売台数が伸びない、お客様に製品を選んでいただけていないという問題点が表面化しつつあります。


一方で従来のエレクトロニクス以外の「金融」や「音楽」の方面では、売上高も営業利益も伸びており、現在展開中の8つの事業の中の「優等生」だと言えます。

特に「金融」の方は、安定しており、常に最高の稼ぎ頭として他の事業を支えている状況が続いています。

財務的に見るとソニーは、もはや金融会社と言った方が適切な状況になってきています。

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