チェース・マンハッタン・プラザ(NY)

チェース・マンハッタン・プラザ(NY)

Daily Beast誌によるとJPモルガンチェースNYSE:JPM)が、約70億ドル(約7,000億円)を訴訟関連費用として支出しているという事が判明しました。

2012年12月末には、売上高936億4,600万ドル(約9兆3,646億円)に営業利益239億1,700万ドル(約2兆3,917億円)、純利益212億8,400万ドル(約2兆1,284億円)を挙げているJPモルガンチェースですが、2年間で約70億ドル、1年間で35億ドルのリーガルフィーというのは、営業利益の約15%相当となり、と無視できない規模だと言えます。


米国は、訴訟大国であり、訴訟コストも経営に織り込んでいく必要があります。JPモルガンチェースの訴訟費用が莫大であるという事への批判が強まってきていますが、 片方では、訴訟コストを吸収してでも三期連続で増収増益で推移しているという実績値は、一目置けると言えるかもしれません。

JPモルガンチェースの株価推移

リーマンショック後は、順調に回復しているJPモルガンチェース(NYSE:JPM)の株価。業績も3期連続増収増益と好調。

JPモルガンチェースは、SBI証券楽天証券から購入可能です。 以下、リーガルフィーの内訳です。

■2011年4月:5,600万ドル(約56億円)

JPモルガンは、他数行と共に現役軍隊関係者への過剰請求又は、誤った競売手続きで訴えられています。JPモルガンは、過ちを詫びた上で現金で2,700万ドル(約27億円)を支払い、既存の住宅物件のローンを引き下げ、競売にかけた物件は、元に戻しています。

■2011年6月:1億5,360万ドル(約153.6億円)

JPモルガンが販売していたCDOの金融商品を空売りする事を推奨していたヘッジファンドの存在を投資家に開示していなかったとしてSECより訴えられています。JPモルガンは、1億5,360万ドルを支払う事で容疑を認める事も否定する事もなく和解に至っています。

■2011年7月:2億2,900万ドル(約229億円)

31の州に影響を与えたとする債券売買の再投資における競りのプロセス歪めたとして連邦政府及び州政府より訴えられました。JPモルガンは、2億2,900万ドル(約229億円)を支払い、容疑を認める事も否定する事もなく和解に至っています。

JPモルガンチェース

■2011年8月:8,830万ドル(約88.3億円)

米国財務省は、イランやスーダンやキューバやリビア内の人及び組織との取引を執行した事についてJPモルガンを訴えました。JPモルガンチェースは、ペナルティーとして8,830万ドル(88億3,000万円)支払う事で和解しています。

■2012年2月:52億9,000万ドル(約5,290億円)

JPモルガンと他4つの大手ローンサービス会社は、合計250億ドル(約25兆円)を支払う事に合意しました。容疑は、州の司法長官や司法省や住宅都市開発省によるもので長年の「不適切なローンの提供及び違法な契約手続き及び間違った競売の手続き」に関するものでした。最終的にJPモルガンチェースは、52億9,000万ドル(約5,290億円)を支払って和解しています。

■2012年2月:1億1,000万ドル(約110億円)

小切手を収集した時間ではなく、「大きさ」により処理することで不適切なオーバードラフト費用を請求していたとして消費者からJPモルガンは、バンク・オブ・アメリカ及び他の小口貸金業者と共に訴訟を受け、和解しています。

ヒューストンのチェースタワー

ヒューストンのチェースタワー

■2012年3月:1億5,000万ドル(約150億円)

集めた資金を2008年の金融危機の真っ只中にリスクの高い投資ヴィークルに投下したとして年金ファンドや投資家にJPモルガンは、訴えられました。結果、容疑を認める事も否定する事もなく和解に至っています。

■2012年11月:2億9,690万ドル(約296.9億円)

販売していた不動産担保証券の品質について投資家に過った情報提供をしていたとしてSECにより訴えられました。結果、容疑を認める事も否定する事もなく和解に至っています。

■2013年1月:不明

通貨監査局と米連邦準備銀行から競売に関する不適切な処理に関してJPモルガンを含む10行が訴えられ、和解のため85億ドル(約8,500億円)を支払いました。JPモルガンチェースの和解割合分は公開されていないため「不明」となっています。

■2013年3月:1億ドル(約100億円)

JPモルガンチェースは、2011年に破綻した元ニュージャージー州の州知事であったジョン・コルザイン氏が経営していたMF Globalの元顧客の預金5億4,600万ドルを過ちを認める事なく返却する事で合意しました。


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