米国国籍放棄。米国国籍離脱者の推移。

アメリカの国籍を自主的に放棄する国籍放棄者の数が、2011年に1,800人となり、過去最高になりました。

また、2013年第一四半期終了時には、既に679人が離脱していて、2013年も記録更新となるかもしれない勢いです。

直近では、フェイスブックの共同創業者として知られるエドワード・サバリン氏がアメリカ国籍を離脱し、シンガポールに移住した事で推定約700億円の節税に成功したことが国籍放棄の事例としてよく取り上げられています。

国籍放棄が増えている背景には、非常に厳しいアメリカ税法があると言われています。


アメリカは、「属人主義」という税法を採用しているため、米国市民である限り、世界中のどこで生活をしていても課税対象となってしまうという非常に厳しいルールとなっています。

例えば、アメリカの国外に長年暮らしていてもアメリカ人であれば、アメリカ国内に住んでいる人と同じように全世界での収入に関して米国税務当局に申告をしなければなりません。

一方、日本を含め世界中の多くの国は、「属地主義」なので、国外に住めば、海外で得た所得に関しては、報告義務がない(国内で発生した所得のみ報告していれば良い)という仕組みになっています。

アメリカのような「属人主義」だと海外に住んでも海外で収入を得てもアメリカ人だという事だけで米国税務当局に全世界の収入を課税されてしまうので、収入の多い富裕層に不人気で、対策として国籍そのものを放棄する人も出てきているというわけです。

もっとも現時点では、まだまだ米国人になりたい人の方が圧倒的マジョリティーで国籍離脱者は圧倒的少数派であるのも事実ですが、小さいながらもアメリカ国籍放棄者の増加というのは、興味深いトレンドだと思ったので取り上げてみた次第です。