Satoshi Nakamoto

ビットコインの開発者は、「Satoshi Nakamoto」という人物ですが、この「Satoshi Nakamoto」が誰なのか、という事は、謎に包まれたままでした。

3月上旬にニュースウィーク社が、カリフォルニア州にドリアン・サトシ・ナカモトという日系アメリカ人の男性を見つけ、この人物こそ「Satoshi Nakamoto」だと報じましたが、当人は、ニュースウィーク社の報道内容を全面否定しています。

そして、3月17日付けで「最後の公式メッセージ」として発信した内容が、ロイター社のブロガーであるフェリックス・サーモン氏のTwitterで取り上げられています。

私の名前は、ドリアン・ナカモトです。私が、ニュースウィークの記事で話題となっている当人です。私は、自分の名を晴らすため今回筆を取ることにしました。

私が、ビットコインを創造・開発したり、作業をしたことはありません。ニューズウィーク社の報道を全面的に否定します。

私が、最初に「ビットコイン」という言葉を聞いたのは、2014年2月に息子からでした。記者により連絡を受けた息子は、私の息子から連絡があり、彼は、その言葉を使いました。その後、その記者は、私の自宅を訪問してきました。私は、すぐに警察を呼びました。私は、その記者と話すことに同意していませんでした。その後、AP通信の記者と話した際には、「ビットコム」と呼んでしまうほど「ビットコイン」のことは、よく知りませんでした。

私の専門は、機械工学です。プログラミングをすることはできます。私の直近の仕事は、電気エンジニアとしてFAAの航空交通管制機器の管理をすることでした。私は、暗号作成法(クリプグラフィー)やP-Pのシステムや仮想通貨についての知識を持ち合わせておらず、作業をしたこともありません。

過去10年間、私は、エンジニアとしてもプログラマーとしても安定した仕事を探すことができませんでした。私は、労働者や世論調査員や代理の教師として働いてきました。2013年に私は、経済的な理由からインターネット上のサービスを停止することにしました。現在、私は、2012年10月から悩まされている前立腺癌と2013年10月に煩った脳梗塞から回復しようとしている最中です。ニュースウィークの報道により、私が、雇用を確保できる見通しも影響を受けています。

ニュースウィーク社により誤報道は、私にとっても私の93歳の母親や私の兄弟や彼らの家族にとっても大きなストレスと混乱を招いています。アメリカ国内及び世界から支援をしてくれた人たちには、心から感謝の気持ちを述べたいと思います。今後は、法的な対応をしていくことになります。これが、今回の件に関する我々からの最後の公的なメッセージとなります。我々のプライバシーを尊重していただければ幸いです。

ドリアン・サトシ・ナカモト

テンプル・シティ、カリフォルニア州

2014年3月17日

また、今回のドリアン・サトシ・ナカモト氏からのメッセージとは別にニュースウィーク社の報道があった直後の2014年3月7日にビットコインに関するフォーラムで「Satoshi Nakamoto」が以前から利用していた(と思われる)アカウントから「私は、ドリアン・ナカモトではありません。」という投稿が確認されています。

Dorian Nakamoto

果たして今回話題となっているドリアン・ナカモトが、「Satoshi Nakamoto」なのかどうかは、最終的には、当人が、それを事実だと認めない限り、断定は難しいものと言えます。

そして、いままでの間、匿名であり続けることを意図的に選択してきた「Satoshi Nakamoto」が、ここに来て、「私がビットコインの開発者でした」と現実社会での自らの存在をカミングアウトすることは、考えづらいことです。


なので、仮にドリアン・ナカモトが「Satoshi Nakamoto」であったとしても当人は、その事を否定し続け、「確証」は、得られないまま時間が過ぎていきそうです。

また、もう1つの可能性として今回の一件が、ニュースウィーク社による「誤報道」であった場合、全く関係のない第三者がメディアのミスにより世界中からスポットライトを浴びてしまったことになり、プライバシーを大きく侵害されたことになります。

「誤報道」の場合、倫理的に大きな問題ですが、一時的でも世界中の関心を集めることができれば、被害者への損害賠償金の支払いやブランドイメージの毀損を考慮しても「最終的にペイする」という冷徹な判断が働いている可能性もあります。

ということで、最終的には、「謎に包まれたまま」というのが、現状で、ビットコイン開発者である「Satoshi Nakamoto」が、自らの存在をカミングアウトしない限りは、なかなか変わらなそうです。

ビットコインのように「革新的」という評価も受けている技術を開発するだけの非凡な頭脳を持ち技術に長けた人物が、自らの存在を知られないことを選択した場合、当人を見つけ出すのは、ほとんど不可能に近いことかもしれません。

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