アメリカ貧富の差

アメリカは、貧富の差が激しい国ですが、富裕層と中流層の違いは、上記グラフが表しているように持っている資産の内訳にも表れています。

「富裕層は、資産をたくさん保有し、中流層は、借金をたくさん保有している」というタイトルの通り、富裕層と中流層では、保有資産内訳がかなり異なっています。

富裕層(Top1%)は、主に「事業の株式(Business Equity)」と「投資(Investments)」が世帯資産の8割を構成している事がわかります。

「自宅(Principal Residence)」が占める割合は、全体の中で10%弱となっており、資産10億円の富裕層であれば、1億円の自宅を持っているという事になります。

他方で世帯収入がアメリカの全世帯の20〜80%に入る中流層は、世帯資産の6割以上が「自宅(Principal Residence)」となっています。

例えば、世帯資産が、4,000万円だとした場合、2,400万円が自宅となっているわけです。

「事業の株式(Business Equity)」と「投資(Investments)」は、15%弱しかなく、あまり事業や投資に資金を配分できていない事がわかります。

事業や投資は、「お金を増やす手段」だと言え、ここへの配分比率が少ないとなかなかお金は増えないという状況になってしまいます。

また、借入対収入比率(Debt/Income Ratio、赤線)も中流層の場合、高いのが特徴的で、年収の150%以上となっています。

例えば、年収500万円の世帯であれば、750万円分の借金があるという事になります。

資産の6割以上を占める「自宅(Principal Residence)」に関する住宅ローンが大きな割合を占めているのではないかと思われます。

一方、富裕層の場合、借金は、世帯年収のわずか20%に留まっており、世帯としての借入は、非常に少なく、「いつでも返せる状態」である事がわかります。


こうして資産の内訳を見てみると

●富裕層(Top1%)は、事業と投資に家族資産の8割を配分しているからそこから得られる利益でさらに潤っている(だからさらにお金持ちになる)

●中流層(20〜80%)は、自宅に家族資産の6割を配分しているが、自宅は、住宅ローンという借金は生むものの利益を生まないので、生活になかなか余裕が生まれない

と富裕層と中流層では、保有している世帯資産の内容にかなりの差があるという事がわかります。

もちろん、富裕層は、扱っている資産の「額」が大きいからこそそ自宅は、その10%程度に留めておくという事ができたりするのも事実です。

例えば、資産4,000万円の中流層が自宅に10%を配分して400万円の家で満足をして生活していくのは、まず無理だと言えます。

しかし、扱っている「額」が元々、大きいからこそ富裕層の資産配分は成り立っているのか。

それとも資産配分が正しかったからこそ結果的に「額」が大きくなったか。

どちらがも一理ありそうですが、後者のようにまずは、「型」から入り、富裕層(Top1%)をマネてみて事業と投資に世帯資産の8割を投下していけば、中流層も富裕層に近づいていけるのかもしれません。


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