シカゴ

デトロイト市の破綻は、米国市場最大の地方自治体の破綻となりましたが、シカゴ市の今後が懸念されています。

以前、人口減少という切り口から次に破綻が懸念される米国地方自治体を見てみましたが、シカゴ市は、1950年代からの人口減少数(100万人弱)は大きかったものの人口減少率は上位15位には入らなかったため(ぎりぎり)、リストには入らなかったという経緯があります。

しかし、直近でムーディーズのシカゴ市格付けがAa3からA3へと三段階切り下げとなる等懸念は確実に高まっています。

そんなシカゴ市ですが、米国シカゴサンタイムズ誌によると2012年決算発表を終えたようです。

負債義務のない現預金が3300万ドル(約33億円)となり、2011年の16700万ドル(約167億円)から大幅減少となりました。

地方自治体財務の専門家によるとシカゴ市の財政における適正現預金水準は、2000万ドル(200億円)とのことですので、既に適正水準を大幅に下回っている状態となっているのがわかります。

また、警察等の現場逮捕件数も減少傾向にあり少しずつ街は安全でなくなりつつあると言えます。

2006年に227,576件だった現場逮捕件数は、2011年に152,740件となり、2012年に145,390件となり、約6年間で40%近くも減少しました(シカゴ市の人口は減少していますが、10年で約10%弱の減少なので、それ以上のペースで現場逮捕件数が落ちているということですね)。

また、シカゴ市の公務員の未積立て年金負債も増えていて消防員で25%、警察は31%、地方自治体社員は38%、その他労働者は56%分とどの年金ファンドでも十分な資産がない状態で問題となっています。

シカゴ市は、2010年のビジネスインサイダー誌の破綻寸前の15都市に不名誉ながらもデトロイト市と同じく選ばれていますが、その後、大きな改善施策は見られないため、時間をかけて衰退が進む可能性が高いと言えます。