Cash

出典:Wikimedia-Commons

今年は、株高で米国不動産市場も回復している事から現金を保有するよりも株式や不動産の配分比率を高めて行こうという考えている投資家も多いと思います。

ワシントンポストの「How much cash should you hold in your portfolio」という記事によれば、アメリカで超富裕層を相手に事業を展開している多くの会社は、米国のお金持ちは、膨大な現金を保有しているとの事です。

また、超富裕層の傾向としては、資産よりも現金の保有を重視する傾向があるとの事です。

アメリカのようなインフレ経済では、現金を保有しても毎年インフレ分、購買力が落ち込むものですが、それを知りながらも現金を保有している理由は、主に心理的な要因が大きいとしています。


米国では、過去10年間で4回大きなバブルが弾けており、都度、大きな暴落がありました。

●ITバブル(2000年〜2002年)頂点から80%の暴落

●不動産バブル(2005年〜2009年)頂点から35%の暴落

●株式バブル(2007年〜2009年)頂点から75%の暴落

●コモディティーバブル(2011年〜2013年)頂点から30〜50%の暴落

こういった暴落時の「痛手」が現金への逃避につながっている模様です。

世界最大の資産運用会社のブラックロックの代表によれば、平均するとアメリカ人のポートフォリオの50%以上は、現金になっていてマイナス・リターンとなっているとの事です。

これに対して、著者は、現金比率は、ポートフォリオの2〜3%が適切だとしています。

現金比重を大きくしないと次の上昇相場を逃してしまうかもしれない、との事です。

実際に現金をどれくらいにするのが、適切なのか、というのは、個々の投資方針や投資のゴールによって変わってくるものなので、一律の答えのない問題だと言えます。

著者のように専門家の中でも2〜3%が、良いという人もいれば、米国の超富裕層の中にも驚くほど現金比率が高い人もいるように個々が自らの資産背景やリスク許容度合いに応じて判断していくべき内容だと言えます。

ただ、日本人の個人資産は、昔から全体として現金比重が非常に高いので知られており、2009年時点でも55%が現金、株式比率は、約7%と少ない状態なので、現金比率を下げ、株式比率を上げる幅は、十分ありそうです。

アベノミクスが発動してから1万円前後だった日経平均は、1.5万円台にまで回復しましたが、今後も株高が続けば、株へ投資してみたいという個人も増えていき、株式比率は、少しずつ上がり、それがさらなる株高を生み出すというサイクルに入っていくかもしれません。


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