JP Morgan Chase

出典:Wikimedia-Commons

JPモルガンが、米国司法省及びその関係者との間で約130億ドル(約1兆3,000億円)の和解に至った事を司法省が、2013年11月19日に発表しました。

今回の和解の一部として、JPモルガンは、証券化された住宅ローンの販売において投資家に対して不誠実な対応をしてきた事を認める事になります。

また、被害者となった住宅ローン負債を抱えた全米のオーナーに対して何らかの措置を取る事も含まれています。

さらに、今回の和解金の決済を経てもJPモルガンの社員が刑事訴訟の対象となる事を防げるわけではない、という事も明記されており、厳しい内容になっていると言えます。


今回の和解は、米国史上1社に対して実施する最大の和解金となりますが、これで、2008年の金融危機以降の責任の所在地も明確になったと言えます。

「悪かったのは、不誠実に金融商品を販売していたJPモルガンだった」

というのが、歴史上の公式見解として確立される事になりそうです。

実際のところ、問題を引き起こしていたのは、ベア・スターンズで、JPモルガンは、米国政府に要請されたベア・スターンズの吸収に合意しただけ、といった見方もあったりしますが、長らく求められていたのは、こういった公式見解だったと言えます。

今回、JPモルガンは、悪役を引き受け、130億ドル(約1兆3,000億円)を支払う事になりますが、2012年末には、198億ドル(約1兆9,800億円)の純利益を計上している事からも吸収できない損失ではないと言えます。

小さくない支払いですが、これで、相次いだ訴訟にある程度ケリがつく、という事は、株主にも経営陣にも良いニュースだと言えます。

また、今回の和解でJPモルガンは、自らの非を認める事になるとはいえ、「ウォール街とはそういうところ」という認識が米国内でも一般的になってきているので、評判やブランド価値への影響は、意外と軽微になるかもしれません。

「誠実にお客様の事を考え一生懸命仕事をしている」というイメージの会社が、こういった事をしていたというのは、「ショック」ですが、JPモルガンやウォール街にそんなクリーンなイメージを抱いているアメリカ人は、そんなに多くないのが、現実だと言えます。


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