King

出典:Form F-1

モバイルゲーム会社のキングのIPO初日の取引が期待値以下の結果となったことが話題になっています。

キング社は、1日のアクティブユーザー(DAU)9,300万人を誇る「キャンディー・クラッシュ・セガ」で主に北米でよく利用され知られている会社です。

同社の株式は、1株22.5ドルでの売出となり、初値が20.5ドルで、初日の取引を約15%下落した19ドルで終えています。

キング社のIPOは、今年度の米国IPOの最低成績となっています。

キング社は、売上の約78%を「キャンディー・クラッシュ・セガ」に依存しており、他の人気タイトル2点も含めると、売上高の95%が、上位3タイトルから構成されていたことが、投資家に懸念されたと言われています。

また、モバイルゲームの会社として世界的に有名なジンガ社が、2011年にグーグルに次ぐ史上最大級のIPOを果たしたものの、その後の業績不振が続いているため、ジンガ社の二の舞になることを投資家が、懸念したため、とも言われています。

ジンガ社が、集客の9割をフェイスブックに依存していたようにキング社は、売上の95%を主力3タイトルに依存しているという弱みがあります。

しかし、財務面では、ジンガ社のIPO時と比べてもかなり良い状態だったと言えます。

ジンガ社が、70億ドル(約7,000億円)の評価額でIPOに至った2011年度の通期実績は、11.4億ドル(約1,140億円)で4.04億ドル(約404億円)の赤字となっています。

一方、キング社もIPO時の評価額70億ドル(約7,000億円)となっているものの2013年度売上高は、18.8億ドル(約1,880億円)、純利益は、5.68億ドル(約568億円)と売上高・純利益共にジンガ社を上回っていました。

このように財務面では、ジンガ社は、「大赤字」であったのに対して、キング社は、「大幅黒字」でした。

King 3
出典:Form F-1
キング社の売上高推移。2012年4月にリリースした「キャンディー・クラッシュ・セガ」が大幅に貢献。
King 4
出典:Form F-1
キング社の純利益及び調整済みEBITDA推移(単位:100万ドル)

しかし、IPOのの結果としては、ジンガ社の初値は、1株10ドルに対して11ドルとなり、キング社の方は、1株22.5ドルに対して20.5ドルとなっています。

このことからもIPOの世界でも「タイミングがすべて」ということがわかります。

投資家の心理やビジネスモデルへの評価は、随時変わっているため、実態が同じであったり多少良くなっていたりしてもタイミングが違えば、市場の評価も随分と異なってくるということです。

そして、ジンガ社は、結果的に良いタイミングで資金調達に成功したことになります(その後の業績不振は、残念です)。

一方、キング社の方は、財務面は、良好だったものの、ジンガ社と比べると一歩遅かったということになります。

ただ、長期的には、株式市場の評価は、実態を反映したものになると言われているので、キング社には、今後も継続してヒットタイトルを生み出し、現在、良好な業績をさらに伸ばしていって欲しいところです。

スポンサーリンク