ジムロジャーズ

リスクヘッジや資産分散という観点から海外銀行口座を持つ日本人が増えてきていますが、抵抗がある人も多いのではないかと思います。

そんな人に伝説的な投資家として知られるジム・ロジャーズの海外口座に関する姿勢を参考までに紹介したいと思います。

ジム・ロジャーズは、ジョージ・ソロスと共にクォンタム・ファンドを設立し、運用で大成功した実績があり、世界級の「お金の運用のプロ」だと言えます。

そんな彼ですが、1970年、28歳の時に最初の海外銀行口座をスイス銀行で開いています。いまでこそ大成功をした彼ですが、当時は、お金に余裕もなく、預けられるお金も50ドルほどしかなかったそうですが、それでも口座開設を進めたそうです。

なぜ海外口座の解説をしようと思い立ったのかというと当時は、米国政府の政策で米国ドルの通貨安政策と高インフレ政策が取られており、米ドルを保有し続けても安くなる一方だと考えたためだそうです。


海外口座といってもスイスへ渡航したわけではなく、ニューヨークのスイス銀行の支店で開設依頼をし、預入額があまりにも小さかったものの粘り強く交渉した結果、チューリッヒ本部の口座では審査が通らない可能性があったので、ヴィンタートゥールという小さな街の支部の口座を開設してもらったそうです。

こうして最初の海外口座を開き、当時から安全通貨として知られていたスイスフランで預金する事に成功し、その後は、投資したい国があるとまずは、その国に海外口座を開設していったそうです。

海外口座を開設する際の最大のポイントとしては、その国の一番大きな銀行に口座を開くという事を挙げています。というのは、一番大きな銀行であれば、万が一、銀行の財務が問題となったとしても国が国営化する可能性が高くリスクが低いというわけです。

当時のスイスフランは、未だに保有しており、この40年間でフランクは、約4倍になったそうです。さらに預金利息もあるとのことで、米ドルで仮に同じく40年間を保有していた場合、スイスフランに対して80%も下落をしていたので、結果的に賢明な選択だったと満足しています。

日本政府も現在、通貨安政策とインフレ政策へアベノミクスで舵を切り替えたと言えるので、中長期的に海外銀行口座開設というのは、1つのリスクヘッジとして検討しても良いかもしれません。

ジム・ロジャーズは、1970年にスイスフランを購入しているので40年以上スイスフランを保有した事になりますが、外貨を長期保有する際には、40年後も強い通貨を選べるといいですね。

米ドルやユーロもいいですが、過去40年間の実績を見る限り通貨価値はどんどん落ちているので、40年後も強い通貨となると香港ドルやシンガポールドル等が良いかもしれません。

いずれも経常収支国・財政収支黒字国で、伸び盛りのアジアの金融ハブとしていままでスイスが果たしていた「お金の番人」の役割を次の40年で引き継いでいく可能性が高そうです。


■関連記事

マーク・ファーバー、経済危機が起きた時に財産を失わず富を保持する方法

わずか2年半でドルベースの購買力を50%以上失ったアルゼンチン国民

カイルバス「アベノミクスは、「最後の賭け」。でも随分遅過ぎた。」

オフショア海外銀行口座の地域としてクック諸島の魅力

アジアの安全な大手銀行は、シンガポール3行(OCBC、DBS、UOB)と香港(ハンセン)