クレジットカード

米国政府のデフォルトが懸念されていますが、実は、米国政府は、過去にも厳密には、デフォルト実績があります。

ニューヨークタイムズによれば、第二次世界大戦前に2度のデフォルトを経験しているそうです。1790年に対外債務のデフォルトや1933年に国内債務のデフォルト等です。

ただし、随分と昔の事なので、あまり参考にも問題にもされていないようです。


また、第二次世界大戦後では、1回だけ支払いのデフォルト実績があります。

1979年4月26日、1979年5月3日、5月10日に満期となった米国債への一時的デフォルトが起きています。

原因は、債務上限期限が迫る中、小切手を用意するために必要な機器の故障のため事務処理が追いつかなかったためとされています。

一時的に支払い遅延したものの支払いは、完了していますが、デフォルトに至った実例だと言えます。

また、金本位体制の脱却を「実質的デフォルト」と見る専門家もいます。

1971年8月15日にニクソン大統領は、金本位体制から脱却し、1944年から約30年間続いた1オンスの金を35米ドルと交換すると定めていた協定を覆し、海外の中央銀行が保有する米ドルは、金と交換不能になる事を決定しました。

これによって米国国債を保有する中央銀行は、金の裏付けがあった米国債を買っていたはずが、何の裏付けもない米国債を保有することになり、米ドルが下落する中、長期国債をたくさん持っていた国ほど損を被ることになったので「実質的なデフォルト」と見られる事もあるというわけです。

しかし、ニクソンの金本位体制の脱皮は、厳密には、契約上の債務不履行ではないので、デフォルトではないと言えます。

ということで厳密には、米国のデフォルトは、1979年の一時的デフォルトが最近では唯一の事例ですが、機器の故障で事務処理が追いつかなかったための一時的遅延という事もあり、あまり問題視されてこなかったと考えられます。

1979年も債務上限問題が関連していましたが、債務上限の引き上げは、毎回、揉めながらも最終的には合意に至るというのが、過去30年の米国の体質なので、今回も1979年のような一時的デフォルトになったとしても、その直後に合意形成となるはずです。


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