年金

7月18日にデトロイト市は、負債総額180億ドル(約1兆8,000億円)で破産申請をしました。アメリカの地方自治体としては最大の破産となりました。

今後の再生プランとして提示されているのは、3,500億ドルの未積立金年金負債分とその他退職後福利厚生(生命保険や健康保険等)の9割カットです。

結果、年金受給者は、8,600億ドルの損失を被ることになります。これは、約束されていた年金及び退職後福利厚生の約41%がカットされるということです。

ちなみに米国の公務員の年金は、充実していて現役時代よりも高い年収が得られるようです。

基本的には日本の年金制度は米国にならって作られているため、制度自体は似ている。
強いていえば違いは、日本の年金の国民年金と厚生年金にあたるものが米国ではソーシャルセキュリティーとして一本化されており全ての労働者が雇用主と折半で社会保障税として支払うようになっていることくらいである。
なお、日本の厚生年金の料率が16.766%であるのに対し米国の社会保障税(年金部分)は12.4%となっている。

しかし、大きく異なるのは年金の3階部分の大きさである。例えば、デトロイト市の職員が40年間働いて退職した場合、この3階部分は年収の最も高かった3年間の年収をベース(AFCと言われる)としてなんと、その77%+120ドルが毎年支払われている。(出所:デトロイト市退職金制度・年次報告書2011)。

20年間勤続した職員の場合でも、AFCの34%+120ドルである。

念のため補足すると、これはソーシャルセキュリティー(厚生年金部分)の支給額に上乗せして支払われる額である。合算すれば、現役時代よりはるかに高い年収を得られる可能性があるということだ。デトロイト市破綻で何が焦点となるか」

現役時代よりも高い年収であれば、最低ラインとして4割カットであっても生活は成り立ちそうですが、問題は、「公の約束」が、崩れてしまうことですね。

何十年も労力を投下したのに対価が得られなとなると年金受給世代の反発が想定されます。実際、デトロイト市の年金基金は、年金給付の削減はミシガン州法に違反するということでデトロイト市を訴えていますが、7月24日裁判所から訴えを停止するよう言われています。

今後、年金部分がどのように展開していくのかは、アメリカ国内に「次のデトロイト」と言われる財政状況の良くない自治体がたくさんあることを考えると財政状況の悪い地方自治体のモデルケースといった観点からも注目が集まっていると言えます。

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