Twitter・ツイッター

マイクロブログのプラットフォームとして知られるツイッター(Twitter)が、IPOに伴い米国証券取引委員会に提出していたS-1 Formが公開されました。

事業の状況や財務状況等が詳しく書かれているので、ツイッターにIPO後投資をしてみたい場合は、必見だと言えます。

ここでは、日本の新興IT企業IPOと今回のツイッターIPOとの代表的な違いを3つ取り上げてみたいと思います。


⑴赤字で上場している点

日本では、赤字で上場をするIT系企業はほとんどない状態だと言えます。2000年のITバブル期にはありましたが、現在では、黒字経営かつ成長中の会社が上場しています。

しかし、ツイッターの場合は、2013年6月末のアクティブユーザーは、2億1,500万人となっているものの2012年末決算でも約-79億円の赤字となっています。

もちろん、シリコンバレー流のホームランIPOを狙った上での戦略的な赤字ではありますが、日本のIT企業のIPOではあまり見られない事例だと言えます。

「赤字企業であっても今後の成長性を買って投資をしたい」というアグレッシブな考えの投資家よりも「大きなリターンでなくても良いので、利益を出している企業に投資をしたい」という堅実な投資家が日本には、多いという事なのかもしれません。

・2010年 売上2,800万ドル  純利益−6,700万ドル(約-67億円)

・2011年 売上1億600万ドル   純利益−1億6,400万ドル(約-164億円)

・2012年 売上3億1,700万ドル 純利益−7,900万ドル(約-79億円)

⑵債務超過で上場している点

ツイッターは、事業に先行投資をして成長を優先してきているので、ユーザー数は伸びているものの赤字が積み重なっており、財務状は、債務超過になっています。

「債務超過でも上場」という事例は、直近や近未来の日本のIT市場では、いくら事業が有望でユーザーが多くても審査が降りる可能性が低いと言えます。

・2011年12月末 総資産7億2,000万ドル 株主資本-2億100万ドル

・2012年12月末 総資産8億3,200万ドル 株主資本-2億4,800万ドル

⑶株式の33%以上を保有する「社長」「創業者」がいない点

ツイッターの共同創始者の1人であるジャック・ドーシー

ツイッターの共同創始者の1人であるジャック・ドーシー

日本の新興IT企業の場合、IPOに伴いかなり高い確立で「創業社長」というのがいて、株式の33%や過半数を保有しています。

つまり、オーナーが経営者であり、陣頭指揮を取っているという状態です。

経営者が大株主であれば、業績を伸ばさなければならないという緊張感も働くため安心して投資が出来るという考えを持つ投資家も多かったりします。

しかし、ツイッターの場合、既に33%もの株式を保有する大株主は存在していない状態となっています。

日本の大企業等を見ても日本の企業の場合、上場後の長い歴史の中で創業者や創業家の株式持分比率は、減っていくものですが、ツイッターの場合、上場の段階で既にオーナーシップが分散されているのが、特徴的です。

ツイッターの広告塔となっている創始者のジャック・ドーシーが保有しているのは、2,341万株でIPO前でわずか約4.9%となっています。

また、もう1人の創始者で同じく有名なエヴァン・ウィリアムズが保有しているのは、5,690万株でIPO前の12.0%となっています。しかし、エヴァン・ウィリアムズは既にツイッターからは、離れており関与していない状態です。

大株主がいない状況が事業にとって良いのか悪いのかは、議論の余地がある事ですが、取急ぎ、日本の新興IT企業にはあまり見られない点なので取り上げてみました。


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