ワシントンポスト

ワシントンポスト誌の売却が決まりました。買い手は、ジェフベゾス氏個人です。今回の買収価格は、2億5,000万ドル(約250億円)ですが、ワシントンポストカンパニー(NYSE:WPO)の時価総額は、現時点で42.2億ドル(約4220億円)だったので不思議に思い調べてみました。

そこでわかった事は、ワシントンポスト誌を保有していたワシントンポストカンパニーは、「ワシントンポスト」という言葉が入っているものの、実は、新聞からの収益はごく一部だという事です。

2012年1年間のワシントンポストカンパニーの業績を見てみると

■売上高40.18億ドル

■営業利益1.44億ドル

■純利益1.31億ドル

となっており、年商4,000億円前後の大企業だという事がわかります。

しかし、売上の大半は、教育事業に集中していました:

■教育事業:55%

■ケーブルテレビ事業:20%

■ニュースペーパーパブリッシング事業:14%

■テレビブロードキャスト事業:10%

■その他:1%

この教育事業というのは、「KAPLAN」というブランドで展開している高等教育のサービスです。

KAPLAN UNIVERSITYという大学が軸となっていて2012年末には、3万8,800人の生徒が、オンライン教育プログラムに加盟していて、5,600人が通常のキャンパス通学型プログラムに加盟していたそうです。

KAPLAN

ということでワシントンポストカンパニーは、KAPLAN事業を展開する教育の会社だと言えそうです。名前だけを見ると新聞会社だと思いますが、中身は違うという事ですね。

ワシントンポスト誌は、昔からの事業で誇りを持てた事業であっても既に中核事業ではなく、全体の中で14%のニュースペーパー出版事業の中の一誌であったことがわかります。

伝統とネームバリューがあったとはいえ1割前後の事業で全体への影響が軽微だったということもあり、経営陣の方で売却という判断もあったのでしょう。

ちなみに全体の55%を占める肝心のKAPLAN事業の方は、現在、下降中です。

             2012年     2011年     2010年

KAPLAN事業売上高    21.97億ドル   24.05億ドル   28.05ドル

「本業」が3年で2割以上下落しているのは、決していい状態とは言えないですね。

株価推移WPO vs AMZN

過去5年間の株価比較(AMZN vs. WPO)

過去5年間でワシントンポストカンパニー(WPO)とアマゾン(AMZN)との株価を比較してみるとWPOは、ほとんど変わっておらず、それに対してアマゾンは約3倍となっています。

また、時間軸を伸ばして比較してみるとその成長ぶりの差は、もはや「歴然」と言えるでしょう。

AMZN vs. WPO

AMZN vs. WPO

代々と続いてきたレガシー企業は低成長に喘ぎ、新興インターネット企業が元気だという構図は、アメリカでも日本でも同じだと言えます。

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